プロフィール撮影 ミュージシャン編
忙しくしていて、ブログもUPしないままに日々が過ぎていきますが、せっかく機会をいただけたプロのミュージシャンの撮影のことを書いておこうと思います。
5月6月とお二人続けて撮影しました。
人を撮るときは、とにかくその人らしさが伝わるように。
どんな写真がこの方らしいと言えるか?
どんな写真がこれからの彼に必要なのか?と知るべく…
どちらの方もライブを聴きに伺いました。
まずは、ギタリストの田中彬博さん、この方には先日の写真展のオープニングイベントでも演奏いただきました。
田中さんは「ちょうどHPの写真を変更しようと思っていた」とのことで。
まだまだ春だったある日。
撮影するにあたって彼を知るべく、京都駅で3時間くらい、お話しました。
いっぱい語ってくれる人でした。
こちら。 https://www.akihirotanakaguitar.com
PC画面でご覧いただくとトップの写真も見られるのではないかと思うのですが、
このトップ画面のギターとラグの写真を撮る為に、場所探しから頑張りましたよ、私は。
背景がコンクリートで、床が木目がいいという田中氏のリクエストでしたので、
そんな場所ないかしら?と撮影可能なレンタルスペースを探すも色々と上手くいかず、
ある日、別件で歩いていた商店街に、空きテナントがありましてね。
以前は家具屋さんだったらしいんです。
そこが目視では想像できない暗さなんですが、しばらくガラスに張り付いて空の店内を眺めておりまして、壁と床の雰囲気がこりゃいける!と思いました。
で、ここだったら、田中氏のイメージにかなり近づけるんじゃないかな~と…
その家具屋さんのご主人らしき方が写真付きで「移転につきご用の方はこちらまでご連絡ください!」みたいなことが貼り紙してありましてね。
この場所を借りるためには、この人と違うかも???と思いながらも、きっかけのためにメールしたりお尋ねしたりしまして、それでこの場所を半日だけ貸していただけることにどうにかなったんです。
私も普段だったらそこまで、空きテナントを半日だけ貸してもらえませんか?なんて…
予想外のことでしたけど、
「こんな方のこんな用途でこんな写真を撮りたいので、場所を探しておりまして云々カンヌン」説明させてもらったら、管理会社の方か不動産屋さんかわからないですけど、わざわざ聞いてくださって、貸してもらえることになったんですよ。
図々しくても聞いてみるもんだな~と。
そしたら撮影の当日、その家具屋さんのご主人さんと先代の社長さんまで撮影を見に来られましてね。というのも、先代さんは無類のギター好きだったんですね。
それで、「これは堪らん!いいギターだ!」と目をキラキラ。
家具屋の奥さんもお越しになり、撮影を見守っていただくという時間でした。
ギターを並べる以外にも、田中さんが弾いてる姿とか色々と撮影していたんですが、
そんなご家族の眼差しの中に撮影をしたもんで、田中さんも最後は「一曲弾きますわ!」てなもんで。
ミニライブまで…そして喝采。
その日は午後からもまた別のスペースでギター単体の撮影などをして、
何より撮りたかったのはこのギターの詳細でした。
こちら。
https://www.akihirotanakaguitar.com/yamaha-ljx-66c-custom
このギターの形状が、田中さんには堪らんらしく。
私も「何がそんなに好きなのか??」を詳しく聞いているうちに、すっかり魅了されたのでした。
わかります?
この木と木の継ぎ目とか、螺鈿?とかが、すこぶる痺れるポイントなのです。(知った風)
こちらはプロフィールに使っていただいた写真。目を瞑って弾いているところを撮りたいと思ったのでした。
続いて、ピアニストの川尻さんの撮影の話。
彼は感覚の人みたいで…
撮影の前にライブを聴かせていただきましたが、「それを聴いて思ったように撮ってくれ!」と言われただけでした。
なので、こちらで勝手に考えて撮るしかない。
うだうだ話すのはかえってよくないのだろうと判断。
いろんな人いますよね!
比較できるものでもないんですが、性格って面白い。
これはメガネがキラッとしていて、鍵盤がちょっと写っている感じに撮ってみたかったー。
彼には撮りながら聞く。もうこれしかないな~と思いまして。
「何事も端的に!」が多分この撮影の鍵で肝だな~と思ったのです。
この方はクラッシックを説明しながら演奏するという面白いスタイルなんですよね。
こういう音楽の先生に教えてほしかったな~と思いましたよ。
喋りも音量もとにかく圧がすごい!
線も太いし、姿勢を見てもどこ見ても、あれもこれもクラッシックぽくないんですね。
グランドピアノってのは、上がガバッと開きますが、その方向って決まっているので、
ピアノと一緒に人物を写そうと思ったら、ある程度方向性が決まってくるんですよね。
人物の立ち位置がね。
あれ、左右どちらでも開きますよ!ってピアノはないんですかね?
置く時の向きが限られますやんね。
ビフォーアフターの匠なら、どっちも開くみたいな家具すぐ作りそうですけどね…
室内で音響施設がある場所なんかは、窓もないですしね。
ライティングも自ずとあのピアノの上の蓋の開きを考えたら、
こうするしかないって決まっちゃうんですよね。
だから、前のプロフィール撮影した方が何考えて撮影したか?
よめちゃう。うん、そうするしかないって。
でも川尻さん、型破りな感じだし。
それじゃダメなんだろうな~。
その割に照れ屋だし、頼んどいて「撮影は苦手!」とか言うし。
ライティングに時間かけたら間延びしちゃうんだろうな~。
表情はもっとライブ感がいるんだろうな~。
とか頭ぐるぐるしながらも、話しかけながら撮らなきゃならんので、人物撮影ってほんと大変。
全然じっとしてくれないし。
じっとしてくれたらきっと表情がなくなるし。
とにかく、
「勝手に弾いてください。
こちらは良いようにライト動かしながら、登ったり降りたりして色々バリエーション撮っておきますので、詳しくは後ほど!」って感じでした。
こっちが止まったら彼も我にかえってしまうと思って、私もずっと動きながら撮りました。
なかなか面白かったです。
ライティングは基本料理撮影です。私の場合。
そういうのも面白くって。
私には色々とチャレンジなミュージシャンの撮影だったのでした。
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