大切なはなし。

先日、摂津市主催のパパのための写真講座をしたときのこと。

東北の震災における写真の復興事業についてお話しました。

津波の被害で写真が流されてしまった。

それを拾い集めて洗ってまた乾かして、複写して、アーカイブを作って、元の持ち主に返すという事業があるんです。回収された写真は約75万枚。

こちら　http://jsis-bjk.cocolog-nifty.com/blog/

写真って、水洗をしますから、水に強いプラスティックベースなんですね。

だから自宅のプリンタで印刷した場合は無理ですが、記念写真なんかは耐久性があります。

汚れていてもまた洗って乾かしてある程度、復旧できます。

で、その写真はPC画面で検索できるようにして閲覧できるんです。

「もしかしたら、うちの写真があるかな〜？」って探していて見つけた方の反応を見ると、

「あ、あった〜！」ってなって…

写真の持つ「威力」を思い知るわけです。

とにかく、その日の、なんらかの記念日の何気ない記念写真だったとしても、失うまではきっと想像もしなかった重みかと思います。

これはHDDの写真データが消えてしまった…なんてご経験のある方もいらっしゃると思いますが、震災の場合はバックアップなにもないですよね…デジタルって儚いもんです。

先日もバックアップの話で「人間ってのは空気がなくなって始めて、息が苦しいと知る」という例えをされていたのですが、空気があるのに、空気を買いだめしておこうとは思わないですよね。

水もまた然り。やはり阪神大震災で、お水不足で困った経験のある方はちゃんとペットボトルをお家に　10本くらいは置いています。とおっしゃっていました。

だから失って初めて気づくんでしょうね。

もう戻らない日々の形見であった写真さえも失ってしまった…という想いからか、見つかった人の喜びはものすごいものがあるんです。

写真一枚から広がる景色。それは思い出への扉のようです。

結局、私たちはどんな思い出があるか。最期まで貯金通帳を持っていても仕方ないと私も思うのですが、
写真ってのはその思い出の引き出しを開く鍵になるんですよね。

だからね。

写真教室にいらしたお父さんには、「是非写真を撮ったら、プリントして飾ってください！」って言ったんです。

「飾るからには、撮るからには、飾りたくなる写真を撮りましょう！」と。

どうせ、同じ時間を裂くんですから、少しだけ手間を加えましょう。

これはママのための写真教室でも同じ。

そして、私に写真撮影を依頼してくださる方にとってもそれは同じ。

今のこの時を、精一杯写し込もうと思って撮っています。

こちらは先日3歳とひな祭りの記念に撮影のご依頼をいただいたN様の1枚。

ご自宅のお庭で撮影させていただきました。

このピョン！ってなる足と右手のグーがなんともかわいくて。

今。展示をしている写真展にもこの思い出のサルベージ事業へのなにかお役にたてることをしたいと考えています。

で、3月15日にhammock kitchenで開催する撮影会の一部を寄付に。

また、最終日の3月28日（土）に開催される

Melting Soul × Photo ♥︎ mama  のライブには、この事業への募金箱を設置したいと思います。

まもなくチケット販売開始します。

是非お運びください。

■Melting Soul × Photo ♥︎ mama  のライブ■

それと、もう一つお知らせがあります！

■3月15日hammock kitchen 撮影会■

よろしくお願いします。