目で語る男
今年撮影したお子さんたちの写真をもうちょっとだけ、ご紹介したいな~と思いまして。
もう年の瀬も迫ってまいりましたが、男の子の話です。
その彼に初めてお会いしたのは2年前、2歳でした。
もうキュンキュンさせられっぱなしで、「ちょっとマイッタな~」というくらいに可愛すぎて魅せられて、もう甘噛みしてしまいそうでした。
これがその2歳の時の彼。2016年秋。
この、「僕、だっこしてもらってるよ〜」って表情で語っている写真が好きなんです。
なんかカメラ越しに私は見ているはずなんですが、
彼にはそこにカメラがあるってあんまり感じてないというか、
あの黒い物体を通り超して、奥に居る私を見てくれている気が、どうしてもしたんです。
そんな彼が4歳になって、お参りをする際にまた呼んでいただけることになり、とっても楽しみにしていたのです。
彼。
めっちゃ大きくなっていました。
当たり前なんだけど、おっきなってはる~~。
以前はあんまりお話をされてなかった。
無言で彼の時間が流れているな~と思って撮影したのですが…
2年経ったこの時も最初の言葉を発するまで、彼は目だけで語ってくる。
その日の最初に会った時も、指を4本にして、かるく頷いている。
「俺、もう4歳やから!」と言わんばかりに、指と目でそれは伝わる。
この時も、こっちに向かってきながら、何をしてやろうか…かと企んでる顔している。
そして、私のところまで来て、頭に手を乗せたり、葉っぱを頭に乗せたり、いろんなことをしてくれます、無言で。
しかし表情は豊かにくるくると変わり、お目目で語ってる。楽しそうなのだ。
撮影開始から30分以上、声を聞くまでにかかったと思う。
ずっとこんな楽しそうなんだけど、表情だけなの。
もちろん、後からちゃんとお話してくれるんですけどね。
なんか、興味や好奇心が先行している感じがして、言語を発するより、言語化するより、もっと先にすることがあるんだよね、俺!って感じがするのです。
だから、最初からこうして、ここ立ってね!とか言ってもなんか違うと思って。
でも、まー着崩れないうちに、最低限だけ最初に撮ったら、しばらくは彼が好きにしてもらって、ちょっと私にも慣れてもらったら、また後で付き合ってくれるだろう…くらいに考えています。
自然な姿を撮ろうと思ったら、私が居ることの違和感を少しでも減らしたいというか。
この人、居たはるけど、ままええわ。
こう思ってもらえないとな~と思うわけです。
だからってガンガン遊ぶわけでもないんですけどねー。
だから、ちょっとだけ撮ってくれたらいいし、安い方がいいし、って言われてもな…
はいはい、この金額分だけ撮影しますね~ってなんか…できないのよな。
お子さんの集中力を考えたら1時間くらいがいいと思うけど、ほんまにええの撮れた!という私側の満足の問題なのかもしれないですが、ちょっと時間がかかるんちゃうかな~と思うわけです。
おばあちゃんも最初は「私は写らなくていいのよ!」って言っていても
撮影の終盤にはちゃんと写ってくれはるんです。
ロックすぎますやんっ!
それを最初からもっと短時間ではよせーよ!っていうことなんかもしれないけどね。
多分、私がいきなりグイグイっと入ってくる人に抵抗があって、無理にテンション上げられるのが嫌い。みたいな、それだけのことと思うんですけどね。
私に撮影を依頼してくださる皆様はそういうのを理解してくださる方が多くて、それは自慢です。
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