2019-07-27

ポートレート写真

プロフィール用の写真撮影をする場合、

 

自然な笑顔を…

自然な姿を…

 

というのは容易いですが、本当に撮るべきは何なのか?

もっともっと、自然な笑顔のその奥を見て考えて、

それを撮れるかどうか…

それを待てるかどうか…

それを捉えられるかどうか…

人間、多かれ少なかれ表と内がありますもんね。それは誰でも。

そういうのを、できるだけ取っ払って中身の、しかも輝いているところを撮る。

だなんてね…やっぱり…おこがましいわなっ!

昔、仕事で知り合ったカメラマンがいて、その時はお互いタマゴでした。
女性で、本当に面白い子です。後輩でした。

 

数年前、NHKの朝の連ドラのヒロインをやった女優の写真集の撮影を彼女がしていました。

そのことはなんとなくSNSなどでも知っていたんです。

 

それに彼女が東京でアイドルなど撮影するカメラマンについて勉強して頑張ったって話も人づてに聞いてはいましたが。

朝のトーク番組で、その女優が出てきたときに、その写真集の話題になり、カメラマンのインタビューってことで、彼女が出てきましたね。

なんとなく見てたんで、「おおおっ!」びっくりしました。

当たり前ってか「老けたな~」(お互い)ってのが第一印象だったんですけど。

それはさておき、写真集を撮るために女優と寝食共にして海外遠征、1ヶ月だったかな?

「私も素を見せるから、貴方も隠さず見せてくれ!」と言ったそうで、

「そんなよそ行きの姿では写真集は撮れないから!」とその若い女優に詰め寄ったそうです。

おそらく、カメラマンと女優に15,6歳の年齢差があるでしょうから、

「恐ろしい、なんだこのオバさん…」と思ったことでしょうね、その女優さんは。

オバさんの背水の陣感が漂う…

 

しかし、よくやったな〜と思います。
私にはそういう芸能人の写真の成功、ゴールはよくわからないけど。

ま、その写真集はプライベートまで撮るってコンセプトだったんでしょうね。
可愛いだけの写真ではどうしようもない!と彼女が撮る意味を考えてやったことなのだろう。

やっぱり可愛いの向こう側を撮らないと、ってのは一緒じゃないかな…

 

 

今やカメラは安価で手にすることができ、

これまでのカメラマンの技術もある程度カメラ任せで可能にもなり、

ある程度の技術さえ習得できれば、だいたい撮れる世の中。

 

 

誰が誰を撮るか!

その人だから撮れる写真って何か?

常に考えておくこと。
たくさん引き出しを持っておくこと。
どんな難しい条件でも撮れる技術と機材とアイデアがあること。

ひょいひょいっと乗り越えられる人がプロだな~。

 

まずもって表側をとり繕っているカメラマンには、表層の写真しか撮れないということだろうと思う。
撮り手が中身出さないから。前述のカメラマンの話も然り。

 

ですが、逆は真ならずで、内面まで撮れるカメラマンは表層だけで良い、むしろ表層だけ撮ってと言われればそれを撮る、ということも。プロだったら。本意か否かは別にして。

 

そして、頼んでないのに、内面を撮ってしまうカメラマンはアーティストなんでしょうね。
それを撮らずに居られない人は、真のアーティスト。
だけど、プロかどうかは不明。偏りすぎて常識通じない場合もあるでしょうから。

不本意だから撮らない、とかね。
こういうのギリギリ難しいやつで、許される人間は人口の1%未満。
だからだいたいの人間はできないから「不本意」って逃げの手に使うことにもなるよねー。

若い時しか許されないやつ。

 

そういうことなんじゃないだろうか?

 

先日プロフィール撮影をご依頼いただいたTさまには、

HPで使うバストアップの写真を撮影した後、プラスアルファで、

傘で遊ぶの図を撮らせてもらいました。

 

 

ちゃんと使える写真撮ってからですよ。

 

でもこれがなんか、
雨でも軽やかに、メリーポピンズみたいなのがお話聞いていたらいいと思ったんです。

 

 

 

・京都・大阪・神戸 2019秋の出張撮影

【増田えみ写真事務所では…】

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください